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最近、厚労省の保険外ガイドブックに記載いただいたり、経産省主催のジャパンヘルスケアビジネスコンテストで優秀賞をいただいたりしたためか、企業様からご相談いただく機会が多くなってまいりました。

特にシニアマーケットに対して、独立企業としてコミュニケーションを軸に向き合っている会社は他にあまり(というか、全然)ないので、
私達が普段考えていること自体が他の方から見ると価値になるようです。

そんな中で、ご相談に来る方の多くが一番大事な認識を持ててないことがあるな、と感じたのでその点を共有させていただきます。

それは、「高齢者マーケットをひとくくりにしてはいけない」です。

すごく単純な話ですが、これができない。

「シニア」「高齢者」という定義すらあいまいで、人によって60歳以上になったり、65歳からだったり。場合によっては50歳以上からシニアという定義だったりします。(スマホ利用率に関する調査などは60歳以上を対象にしたインターネット調べ(!)だったりするので、特に注意が必要です。)
それなのに、一方では高齢者というと「おじいちゃんおばあちゃん」というイメージで、弱い、何もできない存在としてみようとしてしまう・・・普段接する人が限られるだけに、具体的なイメージを持ちにくい、特定の人にイメージが引っ張られることが原因にあるのでしょう。

「高齢者マーケットをひとくくりにしてはいけない」については、本来は個別の方を個別に見るほかはないというのが私の意見です。
(ご参考:高齢者マーケティングはなぜ失敗するのか
とはいえそれではさすがに対応できないケースも多いので、まず第一段階として、高齢者を3つに分けましょう、とお話しています。

それは、
・アクティブシニア
・ノンアクティブシニア
・パッシブシニア
という3段階です。

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アクティブシニアは65歳から70前半(人によっては80代の方もいます)の、本当にお元気な方々。団塊の世代と言う言葉に代表される、戦後まもなくの時代の中で育ち、日本の高度成長期とともにあった方々です。定年退職したばかりで、働いている方より元気な方も多い。そもそも自分たちを「高齢者」だと思っていません。こうした方向けのサービスは旅行や趣味など「おとなの~」などと銘打って提供されることも多いですね。

ノンアクティブシニアは、後述するパッシブシニアとアクティブシニアとの中間。70代から80代(場合によっては90代)の、完全に元気とは言い切れないけれど自分の生活は自分でできているよ、という方です。ひとつやふたつ、体に不安があったり不便なこともあるけれど生活には困っていない。でも昔のように完全に元気、というわけでもない。そろそろ自分も年をとってきたな・・・という自覚が芽生えている。そんな方ですね。

パッシブシニアは、いわゆる介護サービスを利用するような段階、医療や介護の手で他の方からの支えや助けを必要とする方です。こうなると、名実ともに「お年寄り」として生活していくことになります。

この3つのくくりのどこを相手にするのかで、売り方も、必要とされるサービスも、コミュニケーションの内容も大きく変わってきます。まずこの中のどこが対象になるのかを考えることが、あらゆるシニア向けサービスを行ううえで必要になってきます。

実際にこの3つの分類でどれくらいの人数がいるのでしょうか。
これが、今日覚えていただきたい「たった1つのチャート」です。

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パッシブシニアは、介護サービスを受けている方の数をカウントしています。約600万人。実は80後半になるまでは介護サービスを受ける方の方が少数派なんですね。

そして、アクティブシニアは65歳以上と70代前半の半数として数えると実は1000万人くらいで、多いとは言えますが実は70代前半以降のノンアクティブシニアの方が、多いのです。

こうしてみるだけで、世の中一般的に言われていることに疑問が生まれるのではないでしょうか。

・これからは高齢者が増えるから介護サービスだ
→ただし、高齢者のうち介護サービスを使っているのは20%

・高齢者といえばアクティブシニアにどうお金を消費してもらうかだ
→それはそうだが、それ以上の数がある高齢者像を見落としていないか

まずはこうしたところから、少しずつでも高齢者の方々に対して持っている誤った認識を変えていければと考えています。

(参考)
社会保障統計年報 平成28年度版より

http://www.ipss.go.jp/ssj-db/ssj-db-top.asp